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帯のこ盤の帯のこ刃の手入れ
ならし運転・張り・ピッチと刃幅の選び方・のこ速度・ガイドとブラシ・交換と保管・替えどき。張り・のこ速度・送り・ならしの数値は刃メーカーが公開している目安で、刃の種類・メーカー・材料で変わる。手元の機械の取扱説明書と刃メーカーの推奨が最優先。木材加工用の帯のこ盤は対象外(法令の条文も別)
⚙手入れと点検
- ならし運転(ならし切断)をする帯のこ刃(新品)
新しい刃は、最初の切断の間だけ送りを落として切り、歯先を少しずつなじませてから通常の条件に上げる。WIKUS は「速度を適正値の約 75%、送りを約 50%」にして約 500 cm²(または約 15 分)切るとしている。Starrett は「速度は通常どおり、送りの力を 50%(軟らかい材料)か 75%(硬い材料)」にするとしている。ならしの後は速度を先に戻し、送りを段階的に上げる(WIKUS)
新品の歯先は刃先の丸み(エッジ半径)がごく小さく、いきなり全負荷で切ると刃先が細かく欠ける。少しずつ負荷を上げると刃先に細かい丸みが付き、切りくずが離れやすく、歯先も強くなる(Starrett・WIKUS)。DoALL も、ならしを省くと早く切れなくなり、歯先に細かい亀裂が入って寿命が縮むとしている 新しい刃は振動・びびり音が出やすい。音が出るときは、聞こえなくなるまでのこ速度を下げる(WIKUS)。コーティング刃は振動しにくく、ならしを早めに終えられるとしている(WIKUS)[1][2][3][4][5]
資料 のこ速度 送り ならしの量 WIKUS(バイメタル・超硬) 適正値の約 75% 約 50% 約 500 cm² か約 15 分(小さい材料は約 300 cm²) Starrett(軟らかい材料:炭素鋼・アルミ) 通常の速度 送りの力を 50% 323〜645 cm²(50〜100 in²)、その後 100% へ Starrett(硬い材料:ステンレス・工具鋼・ニッケル基合金) 通常の速度 送りの力を 75% 161〜484 cm²(25〜75 in²)、323 cm²(50 in²)で 100% へ - 張り(張力)を張力計で確かめて合わせる帯のこ刃・張り装置
張っていない真っすぐな刃に張力計を付けてゼロに合わせ、機械で張りを掛けながら目盛を読む(Starrett の 682 形の手順)。すでに張ってある刃を確かめるときは、張った状態でゼロに合わせてから機械の張りを緩めて読む。WIKUS は、張力計の受けをできるだけ歯の根元近くに当て、ゆるめた状態と張った状態の 2 回測るとしている
張りが弱いと刃が切り溝の中で逃げて曲がって切れ、強すぎると刃が切れる(WIKUS)。Starrett も、張り不足は切れ味を落とし、張りすぎはのこ刃の破断を招くとしている Starrett は、ガイドアームの間隔が広いときは範囲の上側、狭いときは下側を使うとしている。数値は刃メーカーの目安で、機械の取扱説明書の指定が優先[6][7][8][1]
資料 張りの目安 WIKUS 250〜300 N/mm²(通常の推奨) Starrett(バイメタル、幅 38 mm 以上) 30,000〜40,000 psi(2,100〜2,800 kgf/cm²、約 207〜276 N/mm²) Starrett(バイメタル、幅 38 mm まで) 25,000〜35,000 psi(1,800〜2,500 kgf/cm²、約 172〜241 N/mm²) - 歯のピッチ(1インチあたりの歯数)を切る厚さ(切削長さ)で選ぶ帯のこ刃の選び方
刃が材料に接している長さ(丸棒なら直径、角材なら切る幅)で歯数を決める。薄いものほど細かいピッチ(歯数が多い)、厚いものほど粗いピッチ(歯数が少ない)にする。可変ピッチ(1 本の刃の中で歯の間隔が変わる刃)は振動を抑え、1 本で使える寸法の範囲が広い(WIKUS)。束ねて切るときは、1 本で切るときの推奨より 1 段粗いピッチにする(LENOX)
ピッチが合わないと、細かすぎれば刃欠け、粗すぎれば刃の破損につながる(オーエスジー)。粗すぎると 1 歯あたりの負荷が大きく歯が飛び、細かすぎると歯底に切りくずが詰まって歯が飛ぶ(Starrett) 津根精機は、材料に常に 3〜24 枚の歯が接している状態が最適とし、測る長さを無垢材は直径か一辺、パイプは肉厚の 2〜3 倍、形鋼は最も長い切断面の長さとしている。Starrett は、表の範囲は重なっているので、切断の速さを重んじるなら粗いほう、切断面のきれいさを重んじるなら細かいほうを選ぶとしている。早見は「歯ピッチの早見」の表[9][7][10][11][12][13]
- 刃幅と刃厚を選ぶ帯のこ刃の選び方
横形機は機械メーカーの指定の刃幅・刃厚を使う。縦形機(コンターマシン)で曲線を切るときは、切りたい最小半径から刃幅を決める(WIKUS・Starrett)
刃幅が広いほど刃は安定し、刃厚は刃の安定とねじれへの強さに効き、切断の真っすぐさに影響する(WIKUS)。津根精機も、刃厚が厚いほど剛性が大きく、刃幅が広いほど剛性が増して精度よく切れるとしている 縦形機の刃幅と切れる最小半径の目安は「コンター切断の最小半径」の表[9][10][13]
- のこ速度(m/min)と送りを材料に合わせる切断条件
のこ速度は材料の種類と硬さで決める。硬い材料ほど速度も送りも下げる(Starrett)。いろいろな材料を切る機械では、いちばん硬い材料に合わせて速度を決める(DoALL)
速度が高すぎると熱で歯が早く摩耗する(DoALL)。逆に低すぎると歯が材料に食い込みすぎて負担がかかり、歯が飛ぶ(Starrett) 材料ごとの速度の例は「のこ速度の例」の表(LENOX のバイメタル刃)。大東精機は自社の M42 ハイスの DL ブレードの適応のこ速度を 20〜120 m/min としている[11][14][15][16]
- ガイドアームの位置とガイドのすき間を合わせるガイド
ガイドアームはできるだけ材料に近づける(WIKUS・オーエスジー)。機械式のサイドガイドのすき間は 0.02〜0.05 mm、油圧式は締め付け圧を確かめる(WIKUS)。歯と歯底の 1〜2 mm がガイドから外に出るように刃を通す(WIKUS)。バックアップガイドは刃の背を押し出さないように合わせる(Starrett)。新しい刃を掛けたらガイドアームを合わせ直す(Starrett)
ガイドが緩い・離れすぎていると刃が逃げて曲がって切れる。ガイドの位置が合っていない・ローラーがきつすぎる・刃がガイドに深く入りすぎると刃が切れる(WIKUS) オーエスジーは、サイドローラー・インサートの摩耗や傾きを切れ曲がりと胴割れの原因に挙げている[17][8][14][18][19][20]
- 切りくずブラシを合わせ、すり減ったら替える切りくずブラシ
ブラシの毛先が歯底(ガレット)のいちばん深いところにほぼ届くように合わせる。可変ピッチの刃では、いちばん浅い歯底に届くように合わせる。ブラシはできれば駆動式にする。研磨材入りの樹脂ブラシは使わない(WIKUS)
歯底の切りくずが取れないと詰まって発熱し、切りくずが歯に溶着して歯が飛ぶ(Starrett)。DoALL もブラシを「切りくず取りの最大の味方」とし、すり減ったら定期的に替えるよう勧めている オーエスジーは、ブラシの摩耗・位置の不適を刃欠けの原因に挙げている。WIKUS は、ブラシが片側の歯を傷めると曲がって切れるとしている[21][15][5][18][22]
- 切削油を歯の根元に当て、濃度を保つ切削油
ノズルは刃をしっかり冷やせる位置に合わせ、できれば歯の根元に前から当てる(WIKUS)。濃度は屈折計で確かめ、被削材に合わせる(WIKUS)
切削油が足りないと歯が早く摩耗し、切りくずが歯に溶着して歯が飛ぶ(WIKUS)。DoALL は、歯先の温度は切り始めの約 20 ℃(68 °F)から数回の切断で約 700 ℃(1300 °F)まで上がることがあり、硬さが落ちて寿命が縮み、材料も加工硬化するとしている オーエスジーは、切削油の量・濃度の不適を胴の破断、量の不足とノズルの位置を刃欠けの原因に挙げている[21][7][23][19][22]
- 刃を交換する手順刃の交換
電源を切る(ホーザンは電源プラグを抜くとしている)。のこ車とガイドの切りくずを取り、切りくずブラシを刃から離し、張りをゆるめて古い刃を外す(Starrett)。新しい刃は歯の保護カバーを付けたままのこ車に掛け、ガイドに通し、歯の向きを確かめてから張りを掛け、張力を確かめる。保護カバーを外して空運転し、同時にブラシを合わせ、ならし運転をする(WIKUS)
歯の向きの逆・張りの不足・ガイドの合わせ忘れは、刃の寿命と切断精度を落とす(Starrett・WIKUS) 刃の取扱いは手袋・保護めがねをして行う(Starrett・ホーザン)[18][8][24]
- 刃の開梱と折りたたみの扱い帯のこ刃(新品)
折りたたんだ刃は張力が掛かっていて、留め具を外すと跳ね開いてけがをすることがある。床に置いて押さえながら開く(WIKUS)。刃を放り投げて開かない(Starrett)
投げたりぶつけたりすると歯が傷んで切れ味が落ちる(Starrett)。包装が傷んでいるときは刃も傷んでいることがあり、折れ曲がり(キンク)・亀裂・歯欠けのある刃は使ってはいけない(WIKUS) WIKUS は、刃幅 41 mm・長さ 6,000 mm までは丸く(1 回か 3 回)たたみ、それより大きいものは 8 の字(プレッツェル形)にたたむとしている[7][18]
- 予備の刃を保管する帯のこ刃(予備)
包装したまま乾いた涼しい場所に置き、使う直前に包装から出す。バイメタル・超硬・ダイヤモンドの刃は、歯の保護なしに積み重ねない(WIKUS)
湿気でさびる(WIKUS)。DoALL も、刃は清潔で乾いた場所に保管し、さびや傷みを防ぐよう勧めている WIKUS は、正しく保管すれば保管期間に限りはないとしている。ホーザンは機械本体も高温・湿気・ほこりを避けて保管するよう求めている[7][5][24]
- 刃の通り(トラッキング)とのこ車の状態を保つのこ車(ホイール)
刃の背はのこ車のつばにできるだけ近づけるが、当てない(Starrett)。刃の背がつばに乗り上げるときは、のこ車とガイドで刃の通りを合わせ直す(WIKUS)
のこ車の面の傷、テーパ状の摩耗、軸受の不良、振れは刃に片寄った力を掛けて破断させる(WIKUS)。DoALL も、のこ車の手入れを怠ると刃の通りが悪くなり、偏摩耗と破断を招くとしている のこ車の修正・交換はメーカーの整備による[17][14][5]
- 刃のねじれ・折れ曲がり(キンク)・曲がりを見つけたら帯のこ刃
折れ曲がり・亀裂・歯欠けのある刃は使わない(WIKUS)。張りが弱いと刃がガイドアームの間でたわみ、背に亀裂が入るので、張力計で張りを確かめる(Starrett)
傷んだ刃は切れ曲がりや破断のもとになる。オーエスジーは、コンターマシンの刃の溶接部が真っすぐでないと切断のときに切れ曲がりが出るとしている 刃を巻き取ってしまうとき(交換・寿命・材料替え)の巻き方は、WIKUS が動画で示している[7][14][25]
- 溶接部の割れ・溶接の真っすぐさ(コンターマシンの刃)帯のこ刃(溶接部)
コイルの刃を自分で溶接して使うときは、溶接部が真っすぐか確かめる。溶接してもすぐ溶接部から折れる、真っすぐに溶接できない、といった場合は溶接済みの刃を使う(オーエスジー)
溶接が適切でないと溶接部から割れ、真っすぐでないと切れ曲がりが出る(オーエスジー)。WIKUS は、溶接部の割れには溶接のやり直しと、隠れた機械の不良(ガイド・のこ車)の点検を挙げている オーエスジーは、溶接部が真っすぐに切れるなら材質の選定や張り・ローラーの摩耗、斜めに切れるならピッチの粗さ・降下速度・機械の振動を疑うとしている[25][26][17](資料1件・参考)
- 刃の替えどきを見きわめる帯のこ刃
次のしるしが出たら替える:刃の背の細かい亀裂、歯の摩耗・欠け・飛び、切断面の波打ち(洗濯板状)、ガイドによる刃の擦り傷、甲高い音やこすれる音(Starrett)。切断面や寸法が要求を満たさなくなったとき(WIKUS)。焼け、びびり、直角に切れない、切断時間が延びる(DoALL)
寿命を過ぎた刃を使い続けると、熱で刃と材料をさらに傷め、品質と安全を落とす(Starrett・DoALL) 歯が飛んだ直後の切り溝には歯のかけらが残っていることがあり、新しい刃を同じ溝に入れると新しい刃の歯も飛ぶ。新しい位置から切るか、材料を裏返して反対側から切る(Starrett)[14][7][5]
- 束ね切り・形鋼の切断切断条件
束ねて切るときは、1 本で切るときの推奨より 1 段粗いピッチにする(LENOX)。材料をしっかり固定し、丸棒の束は回りやすいのでバイスを締めるか、束ね用のクランプを使う(Starrett)
束ねた材料が切断中に動くと歯が欠ける(Starrett)。オーエスジーも、束ね切りでは固定を十分にしないと切れ曲がるとしている。形鋼は刃が材料に出入りするたびに衝撃と振動を受け、無垢材より刃が傷みやすい(Starrett)[11][14][20]
- 小形の縦形機のガードとローラーガイドを合わせる安全ガード・ローラーガイド
安全ガードは材料の真上まで下げて固定する。刃を替えたらローラーガイドを刃幅・刃厚に合わせ、左右のローラーが刃に軽く触れる程度にする。強く締めすぎない。刃の速度は機械に貼られたスピードコントロール表で材料に合わせる(例:鉄は目盛 1〜4、真ちゅうは 1〜6)
ガードが高すぎると危険なうえ、刃の折損や切断面の荒れにつながる。ローラーを締めすぎると刃の送りが妨げられ、ローラーから異音が出る(ホーザン) ホーザン K-100 の例。定格時間は 30 分で、使った時間と同じだけ休ませる[24](資料1件・参考)
▦歯ピッチの早見(可変ピッチのバイメタル刃、WIKUS)
| ピッチ(歯数/25.4 mm) | 接触長さ(mm) |
|---|---|
| 10-14 | 0〜20 |
| 8-12 | 10〜30 |
| 6-10 | 20〜50 |
| 5-8 | 30〜60 |
| 4-6 | 50〜100 |
| 3-4 | 80〜170 |
| 2-3 | 150〜300 |
| 1.4-2 | 250〜550 |
| 1.0-1.4 | 500〜1,000 |
| 0.75-1.25 | 700〜1,400 |
接触長さは刃が材料に接している長さ(丸棒は直径、角材は切る幅)。範囲は重なっているので、境目では材料と切り方で選ぶ。WIKUS の表には別系列の可変ピッチ(2.5-3.4 など)と一定ピッチの表もある。オーエスジーの目安は 4/6 が 50〜90 mm、3/4 が 80〜150 mm、2/3 が 120〜300 mm[9][7][12](資料1件・参考)
▦歯ピッチの早見(切る断面の大きさ、Starrett)
| 切る断面の大きさ | 一定ピッチ(歯数/25.4 mm) | 可変ピッチ |
|---|---|---|
| 4〜10 mm(5/32〜3/8 in) | 32 か 24 | 14-18 |
| 6〜13 mm(1/4〜1/2 in) | 18 か 14 | 10-14 |
| 13〜19 mm(1/2〜3/4 in) | 14 か 10 | 8-12 |
| 19〜25 mm(3/4〜1 in) | 10 か 8 | 6-10 |
| 25〜38 mm(1〜1-1/2 in) | 8 か 6 | 5-8 |
| 38〜89 mm(1-1/2〜3-1/2 in) | 6 か 4 | 4-6 |
| 89〜178 mm(3-1/2〜7 in) | 4 か 3 | 3-4 |
| 178〜254 mm(7〜10 in) | 3 | 2-3 |
mm はインチの値を換算して丸めた。範囲は重なっているので、切断の速さを重んじるなら粗いほう、切断面を重んじるなら細かいほう(Starrett)。パイプ・形鋼は外径と肉厚の組合せで選ぶ別の表がある[10](資料1件・参考)
▦刃の張り(張力)の目安
| 刃の種類 | 張りの目安 | N/mm² に換算 | 資料 |
|---|---|---|---|
| バイメタル(通常の推奨) | 250〜300 N/mm² | 250〜300 | WIKUS |
| バイメタル(歯先を溶接した刃)幅 38 mm 以上 | 30,000〜40,000 psi(2,100〜2,800 kgf/cm²) | 約 207〜276 | Starrett |
| バイメタル(歯先を溶接した刃)幅 38 mm まで | 25,000〜35,000 psi(1,800〜2,500 kgf/cm²) | 約 172〜241 | Starrett |
| ハイス一体の刃 | 20,000〜25,000 psi(1,400〜1,800 kgf/cm²) | 約 138〜172 | Starrett |
| 炭素鋼の刃(歯先焼入れ・背焼戻し) | 20,000〜25,000 psi(1,400〜1,800 kgf/cm²) | 約 138〜172 | Starrett |
| 炭素鋼の刃(歯先焼入れ・背軟質) | 15,000〜20,000 psi(1,000〜1,400 kgf/cm²) | 約 103〜138 | Starrett |
Starrett の表は「平均的な切断条件での目安」。ガイドアームの間隔が広いときは範囲の上側、狭いときは下側を使う。N/mm² は psi × 0.006895 で換算して丸めた。機械の取扱説明書の指定が優先[6][7][1]
÷張りの単位の換算(N/mm²・kgf/mm²・kgf/cm²・psi)
- 資料や張力計の目盛の単位を確かめる(N/mm²、kgf/mm²、kgf/cm²、psi)
- 下の係数で N/mm²(=MPa)にそろえてから比べる
- 機械の取扱説明書の指定と、刃メーカーの目安の両方に入っているか確かめる
- kgf/mm² → N/mm²
- × 9.807
- kgf/cm² → N/mm²
- × 0.09807
- psi → N/mm²
- × 0.006895
- N/mm² → psi
- × 145.0
- 計算例:Starrett の 30,000 psi
- 30,000 × 0.006895 ≒ 207 N/mm²(同じ表の 2,100 kgf/cm² × 0.09807 ≒ 206 N/mm² と合う)
- 計算例:WIKUS の 250〜300 N/mm²
- × 145.0 ≒ 36,000〜44,000 psi、÷ 9.807 ≒ 25〜31 kgf/mm²
係数は単位の定義による。Starrett の張力計(682 形)は psi と kgf/cm² の両方の目盛を持つ[6][7]
▦のこ速度の例(バイメタル刃、LENOX)
| 材料の区分 | 鋼種の例(米国の呼び方) | のこ速度(m/min) |
|---|---|---|
| アルミニウム合金 | 2024・5052・6061・7075 | 85 以上 |
| 黄銅 | カートリッジ黄銅 | 65 |
| 快削鋼 | 12L14 | 105 |
| 構造用鋼 | A36 | 75 |
| 低炭素鋼 | 1018 | 80 |
| 中炭素鋼 | 1045 | 70 |
| 高炭素鋼 | 1095 | 55 |
| クロムモリブデン鋼 | 4140 | 70 |
| ニッケルクロムモリブデン鋼 | 4340 | 60 |
| 軸受鋼(クロム鋼) | 52100 | 60 |
| 冷間工具鋼 | D-2 | 25 |
| 熱間工具鋼 | H-13 | 40 |
| 高速度工具鋼 | M-2 | 30 |
| ステンレス鋼 | 304 | 35 |
| ステンレス鋼 | 316 | 25 |
| ステンレス鋼 | 440C | 20 |
| 析出硬化系ステンレス鋼 | 17-4 PH | 20 |
| ニッケル基合金 | インコネル 718 | 20 |
| チタン合金 | Ti-6Al-4V | 20 |
| ねずみ鋳鉄 | A48 クラス 20 | 50 |
| 球状黒鉛鋳鉄 | A536(60-40-18) | 70 |
LENOX の速度表のバイメタル刃の列から抜き出した(同じ表に超硬刃などの列もある)。刃の種類・メーカー・材料の状態で変わるので、刃メーカーの推奨と機械の能力で決める[11](資料1件・参考)
÷ならし切断の条件と回数の求め方
- 材料と寸法から、通常ののこ速度と送りを決める(のこ速度の例の表、刃メーカーの推奨)
- ならしの条件を決める。WIKUS:速度を約 75%、送りを約 50%。Starrett:速度は通常のまま、送りの力を 50%(軟らかい材料)か 75%(硬い材料)
- 1 回の切断面積を求める(丸棒は π × D² ÷ 4、角材は 幅 × 高さ)
- ならしの面積を 1 回の切断面積で割り、ならしに使う切断の回数を出す
- ならしが終わったら、速度をゆっくり通常に戻し、送りを段階的に上げる(WIKUS)。Starrett も、刃が材料に入りきってから数回の切断で送りを上げていくとしている
- 丸棒の断面積(cm²)
- 3.14 × D² ÷ 4(D は cm)
- ならしの切断回数
- ならしの面積(cm²)÷ 1 回の断面積(cm²)、切り上げ
- ならし中の速度(WIKUS)
- 通常の速度 × 0.75
- ならし中の送り(WIKUS)
- 通常の送り × 0.5
- 計算例:条件
- 直径 50 mm の炭素鋼の丸棒、通常ののこ速度 70 m/min(LENOX の表の 1045)
- 計算例:1 回の断面積
- 3.14 × 5.0² ÷ 4 ≒ 19.6 cm²
- 計算例:WIKUS のならし
- 速度 70 × 0.75 ≒ 53 m/min、送りは半分で、500 ÷ 19.6 ≒ 26 回
- 計算例:Starrett のならし(軟らかい材料)
- 速度 70 m/min のまま送りの力を 50% で、323〜645 cm² → 17〜33 回
WIKUS は、小さい材料なら約 300 cm²、大きい材料なら約 15 分を目安としている(FAQ では 100〜300 cm²)。ならしの量は資料で幅がある[1][21][4][3][11]
▦コンター切断の最小半径と刃幅(縦形機、Starrett)
| 刃幅 | 切れる最小半径 |
|---|---|
| 3 mm(1/8 in) | 3 mm(1/8 in) |
| 5 mm(3/16 in) | 8 mm(5/16 in) |
| 6 mm(1/4 in) | 16 mm(5/8 in) |
| 10 mm(3/8 in) | 38 mm(1-1/2 in) |
| 13 mm(1/2 in) | 67 mm(2-5/8 in) |
縦形機で曲線を切るときの目安。直線切断では機械メーカーの指定の刃幅を使う[10](資料1件・参考)
📚出典
印のない項目は、別々の発行元の資料 2 つ以上で一致したものです。数値・周期は機種ごとの指定が優先します。文はケズリバの言葉でまとめています。
- WIKUS「Guidebook「Breaking-In Information」(ならしの条件)」
- WIKUS「アドバイザー「バンドソーの使い込み注意」(日本語版)」
- Starrett「News & Events「Why and How to Break-In Band Saw Blades」(2023-05-02)」
- Starrett「Band Saw Blades Catalog 60 p.58「Recommendations / Blade Break-In」」
- DoALL「News「20 Common Maintenance Mistakes with Band Saw Blades」」
- Starrett「No.682 Saw Tension Gage 取扱説明(張力の目安表を含む)」
- WIKUS「Guidebook「Technical FAQs & support」(保管・開梱・張力・切削油)」
- WIKUS「Guidebook「Machine: Factors that influence the blade-life」(機械の点検・刃の掛け方)」
- WIKUS「Guidebook「Blade Selection Parameters」(刃幅・厚さ・歯ピッチの選び方)」
- Starrett「Band Saw Blades Catalog 60 p.14「Choosing the Correct Blade」(刃幅・ピッチ・コンター切断の最小半径)」
- LENOX「LENOX Industrial Band Saw Blades(2026)p.10 Tooth Selection・p.11 Speed Chart」
- オーエスジー「加工相談Navi FAQ No.142「バンドソーのピッチはどのように選定すればいいですか?」」
- 津根精機「TSUNE バンドソー カタログ「鋸刃の選定」(ピッチの選び方・刃厚と刃幅)」
- Starrett「News & Events「Signs that it is Time to Replace Your Band Saw Blade」」
- DoALL「News「7 Costly Mistakes to Avoid When Operating a Band Saw」」
- 大東精機「製品情報「DL ブレード」(特殊鋼用バンドソーブレード)」
- WIKUS「Guidebook「Cause of Failures」(摩耗・切れ曲がり・溶接部の割れ・破断・歯欠けの原因と対策)」
- Starrett「Band Saw Blades Catalog 60 p.59「Basic Blade Change / Installation Guidelines」」
- オーエスジー「加工相談Navi FAQ No.130「バンドソーの胴破断(ボディ割れ)の原因と対策」」
- オーエスジー「加工相談Navi FAQ No.131「バンドソーにおける、切れ曲がりの原因と対策」」
- WIKUS「Guidebook「Application conditions」(ならし・切削油・切りくずブラシ)」
- オーエスジー「加工相談Navi FAQ No.132「<バンドソー>加工トラブル 刃欠けの原因と対策」」
- DoALL「News「Cutting Fluids 101: Boost Efficiency and Blade Life」」
- ホーザン「取扱説明書 バンドソー K-100(卓上型の小形縦形)」
- オーエスジー「加工相談Navi FAQ No.9824「コンターマシンの替刃溶接(溶接後替刃の販売)」」
- オーエスジー「加工相談Navi FAQ No.127「バンドソーの溶接部が破断する原因と対策」」