ケズリバ(kezuriba.net)/maintenance/gear-cutting/cutter/ より印刷
歯切り盤の工具の手入れ
ホブのシフト・再研削・溝分割誤差・取付角、ピニオンカッタ。周期・油種・数値は機械メーカー・工具メーカーの指定と、手元の機械の取扱説明書が最優先。ここにある値は公開資料に載っていた例。油性切削油の貯蔵・取扱いは消防法と市町村の火災予防条例に従い、管轄の消防署の指導を受けること
⚙手入れと点検
- ホブの刃付け(再研削)の時期を摩耗量で決めるホブ
ふつうは切れ刃の二番(逃げ面)摩耗で決める。コーティングホブは二番摩耗が 0.1〜0.2 mm で刃付けするのが経済的。摩耗は 0.3 mm 付近を超えると急に増える。クレータ摩耗が問題になるときは、摩耗の位置が切れ刃に近ければ 0.03〜0.04 mm、遠ければ 0.05〜0.08 mm を目安にする
時期を逃すと、二番摩耗が小さくてもクレータ摩耗から切れ刃が崩れ、異常摩耗につながる(ニデックマシンツール)[1](資料1件・参考)
- ホブはすくい面だけを研ぎ、全部の溝を同じ量だけ研ぐホブ
摩耗した跡がホブの歯の頂部・側面から消えるまで、すべての溝のすくい面を研ぐ。研削は溝底まで続けてなじませる。いちばん摩耗した溝に合わせ、全部の溝を同じ量だけ研ぐ(摩耗の大きい溝だけ多く研がない)。仕上げの前にといしをドレスし、スパークアウトさせる(Moderow)
ホブはすくい面を半径方向に研げば正しい歯形が現れるように作ってある(ニデックマシンツール)。一部の溝だけ多く研ぐと溝の間隔がそろわず、歯形の誤差になる(Moderow) 正しく研げば、寿命の最後まで繰り返し研いでも歯車の精度を損なわない(Moderow)[2][1][3]
- 刃付け盤にホブを付けるときは振れを取るホブ
ニデックマシンツールは、刃付け盤への取付けの振れを 10 µm 以内にするよう求めている。研削中のホブの振れは溝の間隔の誤差のよくある原因の筆頭で、ゆるい・偏心したアーバ、平行でないカラー、ナットの締めすぎ、研削盤の主軸の振れから起きる(Moderow)
振れたまま研ぐと、半周ごとに研ぐ量が変わり、振れ(割出し誤差)がホブに研ぎ込まれる。曲がったアーバで研いだホブは、ホブ盤に正しく付けても偏心したホブになる(Cluff・Liston) 精密な歯車を作る工場では、ホブをホブ盤用のアーバに付けたまま芯出しして研ぐことがある(Cluff)。割出し板・つめの摩耗も溝の間隔の誤差になる(Moderow)[1][2][4][5]
- すくい角(すくい面の向き)を元の設計どおりに保つホブ
すくい角 0°(半径方向)のホブは半径方向に研ぐ。すくい角の付いたホブは同じすくい角で研ぐ(すくい角とすくいオフセットはホブの端面や図面に表示されている)。すくい面が中高・中凹にならないよう、ねじれ溝のホブは平らなといしの面でなく、皿形といしの円すい側で研ぐ(Moderow)
すくい面が半径方向からずれると圧力角が狂い、中高・中凹になると歯形が狂う。ニデックマシンツールの例では、すくい角誤差 3° で圧力角が約 10′ 狂い、向心度(中高・中凹)0.1 mm で歯形が約 6 µm 狂う。Moderow は、半径方向から 0.016 のずれがおよそ 0.001 の歯形誤差(約 16 分の 1)になるとしている 負のすくい(歯の上側を研ぎすぎ)は歯車の歯先が細く歯元が太くなり、歯形チャートが一方に倒れる。正のすくいは逆(Liston・Moderow)。ねじれ溝を直線のドレッサで整えたといしで研ぐと、すくい面が中高になる(Liston)[1][3][5][2][6]
- 刃付けで焼けや割れを出さないホブ
切込み前に、いちばん高い溝を見つけて軽く当ててから送る(振れや間隔の不ぞろいと送りが重なると、一部の溝に重い研削がかかり発熱する)。仕上げ面をきれいに研ぐ(Moderow)
研削熱で刃先が軟らかくなると摩耗が急に速くなり、歯元に小さな割れが育って歯が折れる(Moderow)。ニデックマシンツールは、刃付け時の研削割れをホブの欠損の起点の一つに挙げ、ピニオンカッタでも研削焼けやクラックが切れ刃の欠損の引き金になるとしている 刃付け面がきれいなほど1回の刃付けで削れる個数が増える(Moderow)。ピニオンカッタでも刃付け面が粗いと寿命が短くなる(ニデックマシンツール)[2][7][8]
- 刃付けのあとに溝の割出し(溝分割)と向心度を検査するホブ
ニデックマシンツールが紹介する、専用の測定機がなくてもできる方法:①溝分割はホブをストレートマンドレルに付けて両センタ台に載せ、隣り合う2つの溝のすくい面の歯の中央に、目量 0.002 mm のてこ式ダイヤルゲージを2個当てて0に合わせる。②1溝ずつ送り、片方が0になるまでホブを回したときのもう片方の読みを全溝で記録する。③読みの平均との差の最大(絶対値)が単一分割誤差、その差を順に足した値の最大と最小の差が累積分割誤差。向心度は、センタ高さと同じ高さのブロックゲージでゲージを0に合わせ、歯底付近で0になるまでホブを回してから歯先へ動かした量を記録する(すくい角が 0° でないときはブロックゲージをすくいオフセットの分だけ下げる)
刃付けの誤差は肉眼では見えないので、測らないまま使うと不良の歯車を削ってしまう(Moderow) JIS B 4355(歯車用ホブの精度)の試験番号 5〜7 に測定方法がある(ニデックマシンツールの説明。溝分割は 5-6、向心度は 7)。ニデックマシンツールの例(16 溝ホブ)は単一分割誤差 4.7 µm、累積分割誤差 9.8 µm。向心度は歯元から歯先へ向かってプラスを「歯先上がり」と呼び、測る向きを逆にすると符号が逆になって追加工の方向を間違えるので注意[9][6][2][10]
- ホブアーバ・カラー・外側サポートを点検するホブアーバ
アーバの振れ(曲がり)、センタ穴の異物、ホブ穴とアーバのすきま(ホブ穴の拡大・アーバの細り)、締付け用カラー(スペーサ)の平行度、アーバの外側サポート軸受の芯ずれ・摩耗を確かめる
Cluff は、ホブの取付け振れの原因として、アーバの芯出し不足、ボスでのホブの芯出し不足、アーバの曲がり、穴とアーバのすきま、平行でないカラー、外側サポート軸受の芯ずれ・摩耗を挙げている。ニデックマシンツールもホブの穴径過大を歯形のうねりの要因に挙げている[4][5][7]
- ホブシフトの方式を目的に合わせて選ぶホブ
ニデックマシンツールの比較:毎回シフト(1個ごと。摩耗が分散するがシフト時間がサイクルタイムに入る)、間欠シフト(数個ごと。サイクルタイムが短いが、間隔を空けすぎると異常摩耗)、1ピッチシフト(ホブの1ピッチずつ。ホブの振れの影響を受けないので歯厚・歯形が安定するが、間隔を空けすぎると異常摩耗、詰めすぎると寿命が短い)、マルチシフト(1ピッチシフトの開始位置をずらして繰り返す。摩耗が分散するが、振れの影響で歯厚・歯形が変わるおそれ)。方向は、常に新しい切れ刃が創成側に来る一方向シフトが精度上は望ましい(端で寿命か、元の位置に戻す。戻す時間がかかる)。寿命の長い工具は往復シフトでもよい
ホブの全切れ刃を有効に使い、摩耗をホブの長さ全体に一様にするため(ニデックマシンツール) 刃付けで溝のリード(ねじれ溝の傾き)を誤ると、ホブが端から端へ先細りになり、シフトにつれて歯車の寸法が変わる(Cluff)[11][12][4]
- 再研削したホブのすくい面のコーティングをどうするか決めるホブ
すくい面を研ぐとすくい面のコーティングはなくなる。不二越は、再研削だけで使う仕様(すくい面コーティングなしで性能を出す)と、再研削のたびに再コーティングする仕様(全面コーティング)とでホブの種類を分けている。Gleason は古い膜をはがして再コーティングするサービス、Liebherr も再研削とコーティングのサービスを持っている
加工の方式(油性・水溶性・ドライ)と能率によって、向くコーティングと再研削の仕様が違う(不二越)[13][14][15]
- 工具メーカーの再研削・再生のサービスを使うホブ
Gleason は、ハイス・超硬のホブを DIN の等級か同社の仕様で再研削し、新品並みの品質・寿命・性能に戻すとしている。歯の長さを使い切り、傷んだ部分を直す再プロファイル(歯形の作り直し)のサービスもある。Liebherr も歯切り工具の再研削・コーティングを行う
- ピニオンカッタの刃付け時期を摩耗幅で決めるピニオンカッタ
切れ刃の摩耗はふつうトレーリング側の歯面に多い。この部分の摩耗幅が 0.2〜0.3 mm になったら刃付けするのが経済的
ピニオンカッタの歯面の側逃げ角はふつう 2° 程度と小さく、逃げ面摩耗と同時に歯面に溶着が起きやすい。刃付けの時期を逃すと逃げ面摩耗が大きくなり、溶着を助長する(ニデックマシンツール)[16](資料1件・参考)
- ピニオンカッタはすくい面だけを研ぎ、すくい角・刃付け角を守るピニオンカッタ
すくい面だけを研削する(すくい角はふつう 5°)。はすばのピニオンカッタは1刃ずつ研ぐので、平歯のカッタより精度が安定しにくい。はすばの刃付け角は、必ずしもカッタのねじれ角に直角ではない。面取り付きのカッタは研削位置がずれると面取りの形が狂う。再刃付けで一度に切り込みすぎない
すくい角の誤差は歯形の圧力角の誤差になる。再刃付け時の切込み過大は欠損の原因になる(ニデックマシンツール) 刃付け面が粗いと工具寿命が短くなり、研削焼けやクラックは切れ刃の欠損の引き金になる(ニデックマシンツール)[16][17][8](資料1件・参考)
- シェーパカッタ・スカイビングカッタの再研削をメーカーに出すピニオンカッタ
Gleason はシェーパカッタとパワースカイビング工具を新品同等の品質に戻す再研削サービスを、Liebherr も歯切り工具の再研削とコーティングのサービスを行っている
- シェービングカッタは歯面(歯形)を再研削し、再研削の記録を残すシェービングカッタ
シェービングカッタは専用の研削盤で歯面を研ぎ直す。Gleason は再研削したカッタに、記録書類と再研削の線図を付けて返している
セレーション(刃の溝)が浅いと刃付けできる回数が少なく、カッタの寿命が短い(左右の差、歯先・歯元の差、円周上のばらつき、全体に浅い、のいずれも)(ニデックマシンツール) 三菱重工業(現ニデックマシンツール)は、高剛性の設計と表面処理で刃付け1回あたりの加工数を延ばしたカッタを紹介している(同社の図では、刃付け1回あたりの加工数が他社カッタ 2,440 個に対し、高剛性設計 4,280 個、高剛性設計+表面処理 5,080 個)。シェービングは熱処理前の仕上げで、熱処理後は歯車研削になる(ニデックマシンツール)[14][18][19][20]
- シェービングカッタを運ぶ・扱うときに当てないシェービングカッタ
運搬・取扱いで刃を欠かないよう扱う。使う前に欠けがないか見る
使う前から欠けている原因には、歯の研削時の研削割れ、熱処理時の割れのほか、運搬・取扱い時の欠損がある(ニデックマシンツール)[18](資料1件・参考)
- スカイビングカッタの摩耗を管理し、再研削・再コーティングするスカイビングカッタ
Gleason は、パワースカイビング工具の再研削・コーティングのサービスと、機械の中でカッタを再研削してカッタ交換の停止をなくす仕組みを用意している。Liebherr もスカイビング工具を作り、再研削・コーティングのサービスを持つ
スカイビングは原理的に切削負荷が大きく、工具寿命が課題だった(三菱重工業の技報) 三菱重工業の技報の試験では、摩耗の限度を 0.3 mm として加工個数を比べている(目安としての一例)[21][15][22]
- 研削ウォームはドレスで形を戻し、CBN めっき工具は再生に出す研削ウォーム(ねじ状砥石)・ドレッサ
ドレスできるねじ状砥石は、決めた間隔でドレスする。めっきの CBN 研削ウォームや、ダイヤモンド・CBN めっきのドレス工具は、メーカーで台金を加工し直してめっきし直す(Liebherr・Gleason の再生サービス)
研削工具の形の崩れは、そのまま歯形・歯すじの誤差になる ニデックマシンツールは、砥石の幅を広げてドレスの間隔を延ばした歯車研削盤を出している(ZE シリーズ。幅 160 mm)[15][14][23]
- アーバ・コレットの摩耗部品を替え、取付具の精度と剛性を保つワーク取付具(アーバ・コレット)
コレット・セグメントコレット・クランプ用ばねなどの摩耗部品を替える。定期に点検・調整する(Gleason)
ワーク取付け治具の精度不良・剛性不足はリード(歯すじ)不良の、カッタやワークの取付け精度の不良は歯溝の振れの要因になる(ニデックマシンツール)[24][25][17]
- 工具寿命を決めて管理する工具全般
1回の刃付けで削る個数(またはシフト端まで)を決め、それを超えて使わない。切削中の異常な負荷を検出して止める機能があれば使う
日本工作機械工業会は、切削条件を保つための工具寿命の管理と、刃先に異常な負荷がかかった瞬間に加工を止める異常負荷検知の機能を推奨している(摩耗・欠損した工具は発熱・発火のもと)。ホブはシフト端に達したら寿命とする方法がある(ニデックマシンツール)[26][11][19]
÷ホブのシフト量と有効シフト長さ(ニデックマシンツールの簡易式)
- シフト量 ℓ(mm)= Mn × π × z ÷(cos γ × i)。Mn はホブの歯直角モジュール、z はホブの条数、γ はホブの進み角、i はホブの溝数。創成の中心になる切れ刃を、隣の溝の切れ刃の位置へ順に移す量
- ホブの余裕長さ a ≒ π ÷ 2 × m
- 切れ刃の作用範囲 K = k + k0(k はホブ外周の切れ刃の作用長さ、k0 は創成中心からの歯形創成範囲(片側))
- 有効シフト長さ S = ホブの刃長 l −(K + 2a)
- シフト量
- ℓ = Mn × π × z ÷(cos γ × i)
- 歯形創成範囲(片側)
- k0 = Ca × cos β ÷(tan αn × cos τ)(Ca はホブのアデンダム、αn は工具の歯直角圧力角、β は歯車のねじれ角、τ はホブの取付角)
- 有効シフト長さ
- S = l −(K + 2a)
- 計算例:条件(シフト量)
- Mn 1.5、γ 3°、3条、16溝
- 計算例:結果(シフト量)
- ℓ = 1.5 × 3.14 × 3 ÷(cos 3° × 16)≒ 0.88 mm
- 計算例:条件(有効シフト長さ)
- 歯車 m2.25・圧力角 14.5°・25 歯・ねじれ角 30°・外径 70 mm、ホブ外径 90 mm・2条・刃長 130 mm(クライムホブ切り)。図表から k = 23、k0 = 13
- 計算例:結果(有効シフト長さ)
- K = 36、a = 3.5、S = 130 −(36 + 7)= 87 mm
シフト量の式は、摩耗の最適化や精度の安定化のための最適値を出す式ではない(ニデックマシンツールの注意)。外周切れ刃の作用長さ k は歯車の径・ねじれ角、ホブの外径・進み角、ホブ切りの方法で変わり、厳密には工具メーカーが計算する。NC ホブ盤ではシフト範囲を自動計算するものが多い[11][12](資料1件・参考)
▦ホブの取付角を変えたときの歯厚の減り方(ニデックマシンツールの例:m2・圧力角 20°・ホブ外径 80 mm)
| 取付角の変化 | 歯厚の減少量 |
|---|---|
| 15′ | 2 µm |
| 30′ | 8 µm |
| 45′ | 18 µm |
| 1° | 32 µm |
ドライホブ切りの歯面の傷やむしれの対策として、取付角を正規から 15′〜1° ほどずらすことがある。その分だけ歯厚が減り、それを補おうと切込みを控えると面取りホブでは歯先の面取り量が減る。歯厚の減少量の理論式:ΔW = mn ×{sin 2γ ×(Δε)² ÷(2 tan αn)}×(g ÷ sin³γ + Z)、面取りの減少量(半径方向):ΔC = ΔW ÷(2 tan αn)(mn はホブの歯直角モジュール、γ は進み角、Δε は取付角の誤差、g は条数、Z は歯数。はすば歯車は Z の代わりに Z ÷ cos³β を入れる)。ワークの公差によっては設計変更が必要になる[27][28][3](資料1件・参考)
÷ホブの溝分割誤差の計算(ダイヤルゲージ2個による測定から)
- 溝 No.1〜n で記録したゲージ A の読みの平均 Avg =(No.1 + No.2 + … + No.n)÷ n
- 各溝の差 S_k = Avg − No.k
- 単一分割誤差 = S_k の絶対値の最大
- 累積の値 S1、S1+S2、S1+S2+S3、… を順に出し、累積分割誤差 = その最大 − 最小
- 平均
- Avg = ΣNo.k ÷ n
- 単一分割誤差
- max|Avg − No.k|
- 累積分割誤差
- max(Σ_{j≤k} S_j) − min(Σ_{j≤k} S_j)
- 計算例:条件
- 16 溝のホブ(ニデックマシンツールの測定例)
- 計算例:結果
- 単一分割誤差 4.7 µm、累積分割誤差 9.8 µm
測定の最後に、ゲージ A を No.1 の溝に戻して最初の0に戻ることを確かめる。値をグラフにすると単一・累積の誤差が見える(ニデックマシンツール)。測定方法の規格は JIS B 4355[9][10]
▦ホブの刃付けの許容差の例(米国 Metal Cutting Tool Institute の基準。1992 年の記事の表から AA・A 級を抜粋、単位 0.0001 インチ)
| 項目・等級 | DP1〜1.99(m≈13〜25) | DP2〜2.99(m≈8.5〜13) | DP3〜3.99(m≈6.4〜8.5) | DP4〜4.99(m≈5.1〜6.4) | DP5〜5.99(m≈4.2〜5.1) | DP6〜8.99(m≈2.8〜4.2) | DP9〜12.99(m≈2〜2.8) | DP13〜19.99(m≈1.3〜2) | DP20〜29.99(m≈0.85〜1.3) | DP30〜50.99(m≈0.5〜0.85) | DP51 以上(m≈0.5 以下) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 隣接溝の間隔 AA 級(1条のみ) | — | — | 20 | 15 | 10 | 8 | 8 | 6 | 6 | 6 | 6 |
| 隣接溝の間隔 A 級 | 40 | 30 | 25 | 20 | 15 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 |
| 非隣接溝の間隔 AA 級(1条のみ) | — | — | 40 | 35 | 25 | 15 | 15 | 15 | 15 | 15 | 15 |
| 非隣接溝の間隔 A 級 | 80 | 60 | 50 | 40 | 30 | 30 | 30 | 25 | 25 | 20 | 20 |
| 切込み深さまでのすくい AA 級(1条のみ) | — | — | 10 | 8 | 6 | 5 | 5 | 3 | 3 | 3 | 3 |
| 切込み深さまでのすくい A 級 | 30 | 15 | 10 | 8 | 6 | 5 | 5 | 3 | 3 | 3 | 3 |
値はダイヤルゲージの振れの全量。1 は 0.0001 インチ(2.54 µm)で、たとえば 10 は約 25 µm。モジュール m はダイヤメトラルピッチ DP から m ≒ 25.4 ÷ DP で換算した目安。溝のリードの許容差は刃幅で決まり、A 級は刃幅 1 インチ以下で 10、1〜2 インチで 15、2〜4 インチで 25、4〜7 インチで 30、7 インチを超えると 50。いまの日本の規格は JIS B 4355(ISO 4468 を修正採用。ISO は 2020 年版が現行で、4A〜D の7等級)で、ここの値はその代わりではない[2][4](資料1件・参考)
÷ピニオンカッタのヘリカルガイドのリード(共用できるかの確かめ)
- カッタの歯直角モジュール mn、歯数 Zc、ねじれ角 β を確かめる
- リード L = π × mn × Zc ÷ sin β(または L = π × カッタのピッチ円直径 ÷ tan β)
- 別のワーク・カッタでも L がほぼ同じ(歯すじ誤差の許容内)で、カッタの歯数が整数、ねじれの向きが同じなら、同じヘリカルガイドを共用できる
- リード
- L = π × mn × Zc ÷ sin β = π × Dc ÷ tan β(Dc はカッタのピッチ円直径)
- 計算例:条件
- mn 2、Zc 40、β 20°
- 計算例:結果
- L = 3.1416 × 2 × 40 ÷ sin 20° ≒ 735 mm(試算)
📚出典
印のない項目は、別々の発行元の資料 2 つ以上で一致したものです。数値・周期は機種ごとの指定が優先します。文はケズリバの言葉でまとめています。
- ニデックマシンツール「切削工具トピックス「ホブの刃付け研削について」」
- Gear Technology(米国の歯車専門誌。現在は AGMA Media の発行)「R. Moderow(ITW Illinois Tools)The Right and Wrong of Modern Hob Sharpening, 1992年1/2月号」
- ニデックマシンツール「精密切削工具|ホブ(製品ページ)」
- Gear Technology(米国の歯車専門誌。現在は AGMA Media の発行)「B. W. Cluff(American Pfauter)Effects of Hob Quality and Resharpening Errors on Generating Accuracy, 1987年9/10月号」
- Gear Technology(米国の歯車専門誌。現在は AGMA Media の発行)「K. Liston(Pfauter-Maag Cutting Tools)Hob Basics Part II, 1993年11/12月号」
- ニデックマシンツール「切削工具トピックス「ホブ刃付精度の測定方法 ~向心度編~」」
- ニデックマシンツール「切削工具トピックス「ホブ加工に関する不具合と要因」」
- ニデックマシンツール「精密切削工具|ピニオンカッタ(製品ページ)」
- ニデックマシンツール「切削工具トピックス「ホブ刃付精度の測定方法 ~歯溝分割編~」」
- 日本規格協会(JSA)「JIS B 4355:2016 歯車用ホブの精度(書誌)」
- ニデックマシンツール「切削工具トピックス「ホブシフト方法」」
- ニデックマシンツール「切削工具トピックス「ホブの有効シフト長さ」」
- 不二越(NACHI)「Hyper AP1/Hyper DuAl SP/GP/DuAl EX/VX ホブ カタログ No.2302-4 (2023)」
- Gleason「Tool Services - A Total Solutions Approach(ホブ・シェーパカッタ・シェービングカッタの再研削、再コーティング)」
- Liebherr-Verzahntechnik「Precise and productive. Gear tools (brochure PDF)」
- ニデックマシンツール「切削工具トピックス「ピニオンカッタの刃付け研削について」」
- ニデックマシンツール「切削工具トピックス「シェーパ加工に関する不具合と要因」」
- ニデックマシンツール「切削工具トピックス「シェービング加工に関する不具合と要因」」
- 三菱重工業「三菱重工技報 Vol.43 No.3 (2006) 自動車用ミッションギヤの生産を支える歯車加工機と精密切削工具」
- ニデックマシンツール「精密切削工具|シェービングカッタ(製品ページ)」
- Gleason「The Gleason Power Skiving Approach」
- 三菱重工業「MHI Technical Review Vol.52 No.1 (2015) MHI Super-Skiving System for Longer Tool Life and Enhanced Efficiency in Internal Gear Cutting」
- ニデックマシンツール「歯車研削盤(外歯研削)ZEシリーズ」
- Gleason「Workholding Spare and Wear Parts(コレットなどの摩耗部品)」
- Gleason「Workholding Services(クランプ治具の保守)」
- 日本工作機械工業会「技術資料 60-2014「工作機械の火災安全指針(ユーザ向け)」(同会サイトの掲載は終了。インターネットアーカイブの保存版)」
- ニデックマシンツール「切削工具トピックス「ドライホブ切りの歯面傷対策」」
- ニデックマシンツール「切削工具トピックス「ホブ取付角誤差が歯厚及び面取量に及ぼす影響」」
- ニデックマシンツール「切削工具トピックス「ピニオンカッタ加工時のヘリカルガイドの共用検討」」