ケズリバ(kezuriba.net)/troubles/material-stainless/ より印刷
ステンレス鋼のクセ(加工硬化・溶着・境界摩耗)
材料ごとのクセ 旋削フライス・エンドミルドリルタップリーマ

まず疑うところ
- ねばく、加工硬化しやすく、熱伝導率が低いので切削抵抗と切削熱が高くなる
- 工具材種との親和性が高く、溶着・構成刃先・すくい面摩耗が出やすい
- 加工硬化層をこすって境界摩耗が出やすく、それがバリの原因になる
まず試す対策
- 熱に強い工具材料・コーティング材種を選ぶ
- 送りを落としすぎない(こすりが増えて加工硬化が進む)
- 下穴のステップ量はドリル径の 0.5 倍程度を目安にし、細かくしすぎない
?考えられる原因
- ねばく、加工硬化しやすく、熱伝導率が低いので切削抵抗と切削熱が高くなる複数社の資料で一致[1][2]
- 切削で刃物にこすられると表面が硬くなり、後工程(タップ・リーマ)の寿命を縮める資料1社[2][3][4]
- 工具材種との親和性が高く、溶着・構成刃先・すくい面摩耗が出やすい複数社の資料で一致[1][5][6]
- 加工硬化のため手回しのタッピングは難しく、機械でのタッピングがすすめられる資料1社[7]
- 加工硬化層をこすって境界摩耗が出やすく、それがバリの原因になる複数社の資料で一致[1][8][5]
- のこ刃状の切りくずが破断するときの衝撃で刃先が欠けやすい資料1社[1]
- 系統では析出硬化系がもっとも削りにくく、二相系・オーステナイト系がそれに続く。SUS304 は特に加工硬化しやすい複数社の資料で一致[1][2]
✓対策
切削条件
- 送りを落としすぎない(こすりが増えて加工硬化が進む)資料1社[3][9]
- 下穴のステップ量はドリル径の 0.5 倍程度を目安にし、細かくしすぎない資料1社[3]
- 正面フライスでは切削速度を高め(180〜200 m/min)にして切りくずを遠心力で飛ばす資料1社[10]
- 境界摩耗には切込みをパスごとに変える資料1社[8][5]
工具
↔同じ分類のトラブル
📚出典
工具メーカーのトラブルシューティング資料・技術資料から、原因と対策の趣旨を要約し、ケズリバの言葉で書いています。2社以上の資料で同じ趣旨のものを「複数社の資料で一致」としています。
- 三菱マテリアル「被削材応用編:M系列」 mmc-carbide.com
- オーエスジー「ステンレスの加工硬化とは?」 faq.osg.co.jp
- オーエスジー「SUSへのタップ加工、短寿命なのは?」 faq.osg.co.jp
- オーエスジー「加工硬化してしまった下穴にステンレス用タップは使用できるか」 faq.osg.co.jp
- Sandvik Coromant「Milling troubleshooting」 sandvik.coromant.com
- タンガロイ「L059 正面フライス加工のトラブルシューティング」 tungaloy.com
- 彌満和製作所「困ったときの知恵袋 No.189 タップの手加工について」 yamawa.com
- Sandvik Coromant「Troubleshooting in turning」 sandvik.coromant.com
- オーエスジー「耐熱合金の切削速度がほかの被削材より低いのはなぜ?」 faq.osg.co.jp
- 三菱マテリアル「フェースミーリング:切れ刃の損傷と対策」 mmc-carbide.com